MT4のEA 正しいバックテストのやり方

MT4のEAのバックテストをやり方を間違えてしまうと正しい結果を得られません。正しいやり方を今一度確認してみてください。

▷バックテストのやり方
①ヒストリカルデータが正しくインストールされていることを確認する。
※ヒストリカルデータが不正確だとやり方が正しくても正確なバックテストを行えませんので注意してください。
1.MT4のツールバーから「ファイル」→「オフラインチャート」をクリック。
2.左側の「ヒストリーデータ」にバックテストを行いたい通貨ペアと全ての時間足が、右側のデータ期間がバックテストをしたい期間をカバーしているかを確認する。
②ストラテジーテスターを設定する。
1.MT4のツールバーから「ストラテジーテスター」をクリックし「エキスパートアドバイザ」タブを選ぶ。
2.バックテストをしたいEA、通貨ペア、時間足、モデル、スプレッド、期間を設定していく。
③エキスパート設定をする。
1.同画面右側の「エキスパート設定」をクリックし「テスト設定」タブを選ぶ。
2.初期証拠金、通貨、ポジションを選択する。
3.そのまま「パラメーター入力」タブに移動し、EAのマニュアルに従い設定する。
4.「OK」をクリック。
④バックテストを開始する。
1.「スタート」ボタンをクリックし、バックテストを開始する。
2.表示画面下の緑のバーが満タンになればバックテストが完了。
3.「結果」タブを選択し、バックテストの結果を確認する。
4.「レポート」タブの画面上で右クリックをすると、レポートの保存ができる。

以上がMT4でのEAのバックテストのやり方です。バックテストはMT4レベル中級者以上向けの作業となります。やり方が正しくても、過去のヒストリカルデータが残っていたりすると正しい結果が出ないこともあります。バックテストを行う際は、やり方とヒストリカルデータを慎重に見直しながら行ってください。

MT4のEAで約定したらメール送信する方法

MT4のEAにはさまざまな便利機能があります。そのうちのひとつはEAがポジションの売買が約定した際にメールで通知するメール送信機能です。約定した際にメールを送るように設定するには、EAにメール送信機能が備わっている必要があります。メール送信機能がない場合は、インジケーターでメール送信してくれるものをEAのチャートに設定してください。MT4のメール設定には、Yahoo!メールのアカウントが必要です。ただしメール送信先はyahoo!メールアドレス以外でも設定できます。

▷yahoo!メールを設定する

  1. yahoo!メール画面右上の「設定・その他」を開く。
  2. 「メール設定」→「POP/IMAPアクセス」を選択し、「Yahoo!JAPAN公式サービス以外からのアクセスも有効にする」にチェックを入れる。

▷MT4でメール送信設定を行う

  1. MT4画面上部の「ツール」→「オプション」を選択。
  2. 「E-メール」タブを開く。
  3. 「有効にする」にチェックを入れ、以下を入力し、「OK」をクリック。
    SMTPサーバー:smtp.mail.yahoo.co.jp:587(コピペする)
    SMTPログインID:Yahoo!メールのログインID
    SMTPパスワード:Yahoo!メールのログインパスワード
    発信元:Yahoo!メールのアドレス
    送信先:約定時にメール受信したいアドレス

「テスト」をクリックすればテストメールが送信されるので、正しく設定できているか確認してみてください。yahoo!メールの設定の反映までに約1時間ほどかかります。テストメールが来ないというときは、時間を置いてから再度試してみてください。

メール送信機能を活用すれば、外出先でも携帯でMT4のEAの動きを把握することができます。いちいちパソコンを開いたり、VPS経由でMT4を開いたりしなくても、EAに動きがあったときだけリアルタイムで知ることができ非常に便利です。

全決済を行いたい場合

MT4のEAの全決済を行いたい場合

MT4のEAの全決済を行いたい場合はどのようにすればいいのでしょうか。残念ながらMT4のEAには、全てのポジションを全決済する機能はありません。MT4の後継バージョンのMT5には、全決済機能が搭載されましたが、MT4で全決済を行うには追加でスクリプトのインストールが必要です。

例外として、人気海外FX業者のXMのスマホアプリ「XMTrading」であれば、両建て時に限り一括決済ができます。ただしこれはXMユーザーであり、両建て時に限りという制限があるため、条件が当てはまる方のみ利用してください。

インターネット上で無料の全決済スクリプトもしくはEAが配布されています。これらのスクリプトやEAをダウンロードし、MT4に設定するだけで保有しているポジションの全決済が可能です。トレードEAと同様、インターネットからファイルをダウンロードし、お使いのMT4に設置してください。

スキャルピング手法といった短期トレードのEAを行う方には全決済は必須です。スキャルピングは数秒から数分といった短い時間の間に利益を狙うため、操作に時間がかかるのは致命的ですので、全決済ができるように準備しておいてください。一秒の操作のズレで、大きな損失に繋がってしまいます。

中長期でのトレードを行っている場合は、基本的に全決済の必要はありませんが、一度利益を全確定させたい、ポートフォリオを組みなおしたい、相場が荒れそうなので一旦ポジションを全決済したいなど、全決済が必要になるタイミングが出てくることもあります。万が一のときに慌てないように、あらかじめ全決済ツールを準備しておくと安心です。全決済EAの中には利益が指定したラインを上回った時点で自動で全決済してくれるものもあります。全決済EAによってできる機能も異なるので、ご自身のニーズに合わせて全決済ツールを選んでください。

ブレイクアウトを狙うMT4のEAについて

ブレイクアウトを狙うMT4のEAについて

MT4(メタトレーダー4)のEA(エキスパート・アドバイザー)で、ブレイクアウトで利益を狙うタイプのEAについて解説します。FXにおいてブレイクアウトとは、チャートの高値または安値、サポートラインまたはレジスタンスライン、チャネルライン等のラインを超えたタイミングことを言います。チャートが瞬間的に一方向に動く場面を狙ってトレードするEAがブレイクアウトのEAです。

MT4のEAでFXトレードをおこなっていると、レンジ相場においてブレイクアウトが起こりトレンドが発生するという流れがよくあるため、ブレイクアウトはエントリー条件として使いやすく、大きな利益を狙うこともできます。ブレイクアウトのロジックを使ったMT4のEAではエントリーから決済までが短時間で済むこともメリットの一つであり、ストップロス(損切り注文)を浅めに設定できるのが魅力です。

ブレイクアウトEAのデメリットはスプレッドおよびスリッページの影響を受けやすい点です。スプレッドおよびスリッページは口座開設するFX業者によって様々ですので、ブレイクアウトEAを最大限に活用するにはFX業者選びが大変重要となります。また、ブレイクアウトはダマシが発生しやすいという点にも注意が必要です。ダマシを回避するには他のロジックと合わせてEAに組み込めば対策はできますが、利益が出にくくなることもあります。ブレイクアウトは発生しても必ず伸びるとは限らないので失敗する可能性があることも頭に入れておきましょう。

ブレイクアウトを狙うMT4のEAを探す際は、上記のようなデメリットに対応できるかを確認、検証してみるのがよいでしょう。MT4のEA選びではバックテストおよびフォワードテストをしっかりおこなって、実際に利益が狙えそうなのか、メリットやデメリットを把握することが大切です。

MT4のEAを複数起動するメリットと手順

MT4のEAを複数起動するメリットと手順

24時間自動でFXトレードできるMT4(メタトレーダー4)のEA(エキスパートアドバイザー)は、複数起動することでリスクを分散できるメリットがあります。一つのEAが苦手な相場で負けていても他のEAが得意な相場であれば損失を補うことができます。基本的には一つのMT4で一つのEAを起動するものですが、MT4のEAでのトレードに慣れてくると一つのパソコンで複数のEAを起動する人も多いです。

別々のFX業者の口座で1台のパソコンでMT4を起動する場合はそれぞれのMT4をインストールして一つのMT4につき一つのEAを起動すればよいのですが、同じFX業者で複数の口座を使う場合はもう少し複雑になります。通常、MT4では一つのMT4につき一つの口座しか対応しておらずログインできるのは一つのIDとなっています。

これを簡単に解決する方法として、MT4のフォルダをコピーする方法があります。例えば、Cドライブ直下に新しいフォルダを作成して、その中に既存のMT4がインストールされているフォルダを丸ごとコピーして貼り付けます(既存のMT4はProgram Files内に入っています)。新しいフォルダの名前は自分で分かるように「MT4業者名2」のようなフォルダ名が良いでしょう。追加したMT4はショートカットをデスクトップ上に作成しましょう。このショートカットをダブルクリックすれば、追加したMT4を起動することができます。

複数のMT4を起動する際にはパソコンのスペックに余裕があった方がよいです。ご自宅のパソコンを利用していてスペックに不安がある方はVPS(仮想専用サーバ)の契約を検討しましょう。比較的低価格で高スペックのパソコン環境が手に入り、電源が切れてしまうなどのトラブルも避けられるのでMT4利用にはVPS利用がお勧めです。

無料EAは本当に稼げるのか?

MT4のおすすめ無料EAは本当に稼げるのか?

MT4のEAは無料でも十分に稼げるという話をよく耳にしますが、本当に無料のEAで稼げるのでしょうか。おすすめと言われているEAでもきちんと稼げるものと稼げないものがあります。稼げない理由は以下の理由が考えられます。

▷アップデートがされていない
MT4のEAは一度開発すれば、一生使えるというものではありません。相場状況に合わせて適宜アップデートが必要です。長らくアップデートされた形跡のないEAは稼げない可能性が高いです。

▷EA自体が現在のトレンドに合っていない
上記の「アップデートがないEA」と理由はほとんど同じです。相場状況の変化によってはアップデートだけで対処できないときがあります。そのときは潔くそのEAのリリースや使用を止める必要がありますが、過去にリリースしたまま放置されている場合もあります。一度おすすめとされて人気を博したため、そのまま販売や配布を継続されていることもあるので、いつリリースされたのかもチェックしてください。

EAは相場のトレンドによって成績が大きく左右されます。2020年におすすめナンバーワンになっていたとしても、2022年でもおすすめできるEAだというわけではありません。EAを探す際は、どのEAがいいのかよりもどのEA配布サイトがいいのか、どのEA開発者がいいのかに着目したほうが、優秀なEAを見つけやすいでしょう。老舗の配布サイトや長く人気の高い開発者であれば、それだけ支持している人が多いということです。そういったサイトを覗いてみると優秀なEAに出会えるチャンスが高まります。

また、高価なEAを購入してしまっていた場合、EAを変えるのをためらってしまいますが、相場に合わないなと思ったらすぐに違うものに変えることができるのも、無料EAの利点です。無料EAをうまく活用すれば、無料のEAでも十分に稼ぐことが可能です。

最適化をおこなう方法や注意点

MT4でEAの最適化をおこなう方法や注意点

FX自動売買ができるMT4(メタトレーダー4)のEA(エキスパートアドバイザー)では、EAに設定されているパラメーターの値を最もパフォーマンスが良くなるように調整する最適化という作業があります。MT4のEAを最大限に活用するには、最適化により相場の動きに合った最適なパラメーターを設定することが効果的です。最適化には過剰最適化という注意点もあり、注意しておこなわないと大きく失敗することもありますので、以下に詳細を説明します。

MT4のEAでの自動売買では、ボラティリティーやトレンドが通貨ペアや時期によって大きく異なり、その大きな変動を考慮してもプラスになるよう設定を調整するのが最適化のポイントです。また、短期の移動平均線と長期の移動平均線がクロスしたところで売買するという手法のEAで、2つの移動平均線に与えられた2つの期間の値を変更して最もパフォーマンスの良くなる設定を探し出すのが最適化です。

MT4のEAのパラメーター最適化は、パソコン上でMT4を立ち上げ、以下の流れで実行できます。ストラテジーテスターの中の最適化のボックスのチェックマークを入れ、右部の「エキスパート設定」をクリック。「パラメーターの入力」タブの中で最適化するパラメーターにチェックを入れ、スタート、ステップ、ストップの値を入力します。例えばスタートが10、ステップが5、ストップが20の場合、そのパラメーターは10、15、20の変化し、それぞれの値におけるバックテストを実施して結果を比較します。「最適化」タブを選択し、制限の項目にチェックを入れ値を入力すると、この設定以下のパフォーマンスとなった場合にそのパラメーターの組み合わせのテストを終了させられ、最適化の速度が高まります。「テスト設定」タブでは、最適化パラメーターを「Balance、Profit Factor、Expected Payoff、Maximal Drawdown、Drawdown Percent、Custom」の中から選択します。遺伝的アルゴリズムを使う場合はここでチェックを入れ、最適化の速度を高めるのに役立ちます。これらの設定を終えたらストラテジーテスターのトップで右下の「スタート」をクリックすると最適化が始まります。

最適化のテストが終了した後は、「最適化結果」というタブをクリックすると結果を確認でき、右クリックして「レポートの保存」を選択するとHTML形式で保存することもできます。最適化の結果確認で注意する必要があるのは、最も良いパフォーマンスのパラメーターを選択することは必ずしも良いとは限らない点です。パラメーターの最適化には「過剰最適化(カーブフィッティング)」という問題が発生する可能性があります。過剰最適化されている状態とは、過去のある相場だけに合わせ込んだパラメーターで、未来の相場では同様には通用しない状態であり、実際フォワードテストをおこなうと結果が出ないということになります。重要なのは、結果を見た際、そのパラメーターの組み合わせがたまたま過去の相場に合っていただけなのか、パフォーマンスが良かった理由が説明できるかを見極めることです。背景を考え、パフォーマンスが良かった理由が説明できるようであれば未来の相場にも通用すると期待できます。一方、特に説明が見当たらない場合は過剰最適化である可能性が高いでしょう。

過剰最適化(カーブフィッティング)にならない状態にするのは、簡単なことではありません。販売されているEAは、EA開発者が長い時間をかけすでに最適化しているのが通常であると言えます。プロのEA開発者であれば、テクニカル指標を複数組み合わせ売買ロジックを作成し最適化したEAを販売していますので、それ以上に最適化を狙うとかえって過剰になってしまうというのは否定できません。とはいっても、自分で最適化することで安定度がかなり増すということもありますので、最適化の方法は覚えておいて損はないでしょう。

MT4のEAにおける通貨ペア

MT4におけるEA運用において通貨ペア選びは大切なポイントです。EAは開発者が想定した通貨ペアでないとパフォーマンスに影響が出る恐れがあります。開発者の方は、さまざまな条件でバックテストを行いながらロジックの有効性を確かめます。そのロジックにあった通貨ペアで運用していないと、想定している結果が出ない可能性があります。多くのEAでは推奨される通貨ペアが記載されています。推奨通貨ペア以外で運用する場合は、ご自身でバックテストを行いロジックと通貨ペアの相性に問題がないかを検証してください。

MT4のEAにおいてメジャーな通貨ペアは、米ドル円やユーロ円です。比較的動きが安定しており、ロジックにおいても互換性がある場合が多いです。ユーロドルは取引量が世界一で、EAでも運用しやすい通貨ペアです。EAを複数の通貨ペアで運用する場合は、MT4も複数で起動するようにしてください。エラーを防ぐためにも基本的にひとつのMT4でひとつのEA稼働です。また、通貨ペアによってパラメーターの設定値を変えたほうがいい場合もあります。こちらは運用前にバックテストで検証してリスクヘッジをしてください。なお一部EAでは、指定の通貨ペアでしか稼働しないものもありますのでご注意ください。

MT4でEAのロット数を変更する

EAのロット数はMT4のパラメーター設定で変更することができます。基本的にはEA作成者が検証した最適な値でトレードするほうが、低リスクで最大のパフォーマンスを発揮できます。ロット数だけでなくパラメーターの設定を変更する場合は、バックテストやデモ口座で十分に検証を重ねてから実取引で稼働させてください。ロット数を変更する前にポジションがないことを確認した上で一旦EAの稼働を停止してください。

ロット数を変更するには、パラメーター入力画面の「Lots」(FixLots)の項目で変更します。(パラメーターの変数名はEA開発者によって異なります。)0.1ロットは1万通貨、1ロットは10万通貨です。この値が大きくなると、ハイリスクハイリターンの取引となります。

「MM_Risk」(Risk/MM_Levenaなど)は発注ロット数を調整します。MM_Riskの値が大きいと口座資金量に対し、発注ロット数が大きくなり、こちらもハイリスクハイリターンの取引となります。リスクを低くしたい場合は、この値を下げてください。

EAの資金管理においてロット数の計算は非常に大切です。リスク管理のためにもしっかりと事前に計算したうえでロット数を変更してください。少しの変更でEAの運用結果が大きく変わることもあるので注意が必要です。

MT4でEAのパラメーターの入力方法を解説

各EAはMT4のパラメーター設定で値を変更することができます。この値を変えることで、さらなる利益を追求したり、取引回数を増やしたりなど、自分好みのEAにカスタマイズすることができます。リスクの管理にも役立ちます。パラメーターの入力の仕方について解説します。
パラメーター設定

  1. チャート上で右クリックし「エキスパートアドバイザ」→「設定」を選択。
  2. 「パラメーターの入力」タブを選択。

パラメーターの入力画面の「変数」欄の名前は開発者によって異なります。不明な場合はEA開発者に問い合わせてください。主な入力項目は以下のとおりです。

▷MAGIC NUMBER
EAの識別番号です。
▷LOTS
ロット数の設定で、値が大きくなるとハイリスクハイリターンの取引となり、小さくなるとローリスクの取引となります。
▷AUTOTIME
MT4はサーバーが設定されている国の時間が基準となっているので、ここで変更ができます。
▷MM
複利設定です。「true」は複利設定オンで、MM_Riskに入力されている数値(係数)からEAの自動計算で発注ロット数が決められます。「false」は複利設定オフで、FixLotsに入力されている値(固定ロット)で発注されます。

パラメーターの入力は初心者には難易度の高いものになっていますので、知識が浅いうちはEAの初期設定のままで運用するのが安心です。