MT4 EA 無料サイト活用ガイド

MT4 EA 無料サイト活用ガイド

自動売買は、FX取引を効率化する強力な手段です。その中心となるのが、MT4(MetaTrader 4)で利用できるEA(エキスパートアドバイザー)です。EAを使えば、取引を自動化し、感情に左右されないトレードが可能となります。しかし、EAを開発するにはプログラミングの知識が必要ですし、自作する時間やスキルがない方も多いでしょう。そんな時に役立つのが、無料でEAをダウンロードできるサイトです。

この記事では、MT4用の無料EAを提供する信頼性の高いサイトを活用するためのポイントや、注意すべき点について詳しく解説します。これから自動売買を始めようと考えている方や、既にMT4を使っているがEAの導入に踏み切れていない方にとって、役立つ情報をお届けします。

1.MT4 EA無料サイトの選び方
無料でEAを提供しているサイトは数多くありますが、その中からどのサイトを選ぶべきかは慎重に考える必要があります。以下のポイントを押さえて、信頼できるサイトを選びましょう。

a.信頼性の評価
まずは、サイトの信頼性を確認しましょう。利用者のレビューや評価が高いサイトを選ぶことで、詐欺や不正なプログラムを避けることができます。特に、長期間にわたり運営されているサイトや、有名なフォーラムで推奨されているサイトは信頼性が高いと考えられます。

b.サポートと更新の頻度
無料EAは頻繁にアップデートされないことがあります。しかし、EAが動作するMT4のバージョンや市場の変動に対応するためには、定期的なアップデートが重要です。サポート体制が整っているサイトや、頻繁に更新が行われているサイトを選ぶことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

c.ダウンロード前のテストと検証
ダウンロード前にEAを検証できる環境が整っているサイトを選ぶと安心です。特に、バックテストやデモ口座での試験運用が可能な場合、リスクを減らして本格的な導入ができます。

d.EAの多様性と取引戦略の選択肢
自分の取引スタイルに合ったEAを見つけるためには、複数の取引戦略に対応したEAを提供しているサイトが便利です。スキャルピング、トレンドフォロー、レンジ取引など、自分の戦略に最適なEAを見つけることが重要です。

2.無料EAを使う際の注意点
無料で提供されるEAは便利ですが、いくつかのリスクも存在します。以下の点に注意して利用しましょう。

a.バックテストの結果に注意
多くの無料EAはバックテスト結果を提供していますが、それが必ずしも実際の取引結果を保証するものではありません。市場の変動やスプレッド、スリッページなどが影響するため、バックテストと実際の取引結果が異なることは珍しくありません。必ずデモ口座でテストしてから実際の運用を始めることが推奨されます。

b.セキュリティリスクの管理
無料EAをダウンロードする際には、ウイルスやマルウェアに注意が必要です。信頼できるサイトからのみダウンロードする、ウイルススキャンを行う、EAを実行する前にコードを確認するなど、セキュリティ対策を徹底しましょう。

c.運用の自動化と放置のリスク
EAによる自動売買は便利ですが、完全に放置するのは危険です。市場状況の変化に対応するため、定期的にEAのパフォーマンスをチェックし、必要に応じて設定を変更することが重要です。特に重要な経済指標発表時や市場の急変時には、EAの運用を一時停止することも考慮しましょう。

以上のようにMT4で利用できる無料EAは、初心者から上級者まで多くのトレーダーにとって便利なツールです。信頼できるサイトを利用し、慎重に選んだEAを正しく運用することで、取引の効率化とリスク管理を実現できます。ただし、無料だからといって過信せず、十分なテストと監視を行うことが非常に重要です。

MT4のEAは同一口座で何個稼働させるのが良いのか

MT4(MetaTrader 4)は、世界中のトレーダーに広く利用されている人気のある取引プラットフォームです。EA(Expert Advisor)とは、自動売買プログラムのことであり、MT4上で稼働させることができます。しかし、多くのトレーダーが疑問に思うのは、同一口座で何個のEAを稼働させるのが最適なのかという点です。この問いに対する答えは、一概には言えませんが、いくつかの要因を考慮することで最適な選択ができます。

まず第一に考慮すべき要因は口座の資金です。口座の資金が少ない場合、複数のEAを同時に稼働させることはリスクが高くなります。なぜなら、複数のEAが同時に取引を行うことで、口座の資金が分散され、それぞれのEAが利益を上げる可能性が低くなるからです。したがって、口座の資金が少ない場合は、1つまたは2つのEAに絞って取引を行うことが適切です。

次に考慮すべき要因はEA同士の相性です。異なるEAは異なる取引戦略を持っています。そのため、複数のEAを同時に稼働させる場合、それぞれのEAが相互に干渉し合わないような相性を考慮する必要があります。例えば、相反する取引シグナルを生成するEAを同時に稼働させると、取引が混乱し、損失を招く可能性があります。したがって、複数のEAを選択する際には、それらの相性を検討することが重要です。

さらに、EAのパフォーマンスも考慮すべき要因の1つです。過去のパフォーマンスやバックテスト結果を分析し、各EAの性能を評価することが重要です。安定した利益を上げるEAを選択することで、口座のリスクを最小限に抑えることができます。したがって、複数のEAを同時に稼働させる場合は、それぞれのEAのパフォーマンスを慎重に評価する必要があります。

さらに、市場の条件やトレードのタイミングも考慮する必要があります。市場のボラティリティが高い場合や重要な経済イベントが予定されている場合は、複数のEAを同時に稼働させることがリスクを増大させる可能性があります。そのため、市場の状況やトレードのタイミングに応じて、EAの稼働数を調整することが重要です。

そして最後に考慮すべきはEA同士の相互干渉による問題です。複数のEAが同時に注文命令を出した場合、それぞれが干渉しあい正常な注文が出せなくなる場合があります。それを避けるためには一つの口座アカウントではひとつのEAを稼働させることが重要です。

総括すると、同一口座で何個のEAを稼働させるのが最適かは、口座の資金、EA同士の相性、EAのパフォーマンス、市場の条件やトレードのタイミングなど多くの要因に依存します。一般的には、口座の資金が少ない場合やリスクを最小限に抑えたい場合は、1つまたは2つのEAに絞って取引を行うことが適切です。また、複数のEAを同時に稼働させる場合は、それらの相性やパフォーマンスを慎重に評価し、市場の状況に応じて柔軟に対応することが重要です。

MT4のEAの作成依頼をするさいの注意点

MT4のEAの作成依頼をするさいの注意点

MetaTrader 4(MT4)のExpert Advisor(EA)は、トレードを自動化し、取引を効率的かつ効果的に行うための強力なツールです。しかし、EAの作成依頼を行う際には慎重な準備と注意が必要です。この記事では、MT4のEAの作成依頼をする際の重要な注意点について詳しく説明します。

まず、EAの作成を考える前に、トレード戦略や取引ルールについて明確なビジョンを持つことが不可欠です。EAはプログラムによって取引を行いますが、そのプログラムはトレーダーが設定したルールに基づいて動作します。したがって、作成依頼をする前に、トレードスタイルや目標を確認し、それに基づいた具体的な取引戦略を構築しておくことが大切です。

次に、信頼性のあるプログラマーやEA開発者を見つけるために慎重な選定が必要です。MT4のEAの開発は専門的なスキルが必要であり、信頼性の高い開発者を選ぶことは成功への重要なステップです。過去の実績や評判、クライアントのレビューを確認し、実績のある開発者に依頼することが望ましいです。

また、開発者とのコミュニケーションがスムーズに行えるかどうかも重要なポイントです。トレードに関する理解が深く、要望や期待を適切に伝えられるかどうかは、依頼したEAのクオリティに大きな影響を与えます。開発者がトレードに詳しく、コミュニケーションが円滑であれば、より良い結果が期待できます。

作成依頼を行う際には、以下のポイントにも留意することが重要です。

  1. 明確な仕様書の作成: EAの動作や取引ルールについてできるだけ具体的な仕様書を作成しましょう。開発者にとっては明確な指示がある方が、期待する結果を得やすくなります。
  2. テストと検証の重要性: 作成されたEAは必ずバックテストやデモトレードを通じて検証しましょう。過去のデータや仮想環境でのテストは、EAの性能や信頼性を評価するために不可欠です。
  3. 途中報告と修正の柔軟性: 作成途中での進捗報告や修正の要望を円滑に行えるように、開発者との契約やコミュニケーションのルールを明確にしましょう。進捗を確認し、必要に応じて変更を加えることが良いEAの完成につながります。
  4. 価格とサポートの取り決め: 価格の取り決めやサポートについても明確に合意を取りましょう。追加のサポートや修正が必要な場合、料金や対応時間についても確認しておくことが重要です。

以上のように、MT4のEAの作成依頼はトレードの自動化を可能にする重要なステップですが、慎重なプロセスを経て行うことが成功への近道です。トレーダーは注意深い計画と信頼性のある開発者との協力を通じて、自身のトレード戦略を効果的に実現できるでしょう。

MT4のEA 正しいバックテストのやり方

MT4のEAのバックテストをやり方を間違えてしまうと正しい結果を得られません。正しいやり方を今一度確認してみてください。

▷バックテストのやり方
①ヒストリカルデータが正しくインストールされていることを確認する。
※ヒストリカルデータが不正確だとやり方が正しくても正確なバックテストを行えませんので注意してください。
1.MT4のツールバーから「ファイル」→「オフラインチャート」をクリック。
2.左側の「ヒストリーデータ」にバックテストを行いたい通貨ペアと全ての時間足が、右側のデータ期間がバックテストをしたい期間をカバーしているかを確認する。
②ストラテジーテスターを設定する。
1.MT4のツールバーから「ストラテジーテスター」をクリックし「エキスパートアドバイザ」タブを選ぶ。
2.バックテストをしたいEA、通貨ペア、時間足、モデル、スプレッド、期間を設定していく。
③エキスパート設定をする。
1.同画面右側の「エキスパート設定」をクリックし「テスト設定」タブを選ぶ。
2.初期証拠金、通貨、ポジションを選択する。
3.そのまま「パラメーター入力」タブに移動し、EAのマニュアルに従い設定する。
4.「OK」をクリック。
④バックテストを開始する。
1.「スタート」ボタンをクリックし、バックテストを開始する。
2.表示画面下の緑のバーが満タンになればバックテストが完了。
3.「結果」タブを選択し、バックテストの結果を確認する。
4.「レポート」タブの画面上で右クリックをすると、レポートの保存ができる。

以上がMT4でのEAのバックテストのやり方です。バックテストはMT4レベル中級者以上向けの作業となります。やり方が正しくても、過去のヒストリカルデータが残っていたりすると正しい結果が出ないこともあります。バックテストを行う際は、やり方とヒストリカルデータを慎重に見直しながら行ってください。

MT4のEAで約定したらメール送信する方法

MT4のEAにはさまざまな便利機能があります。そのうちのひとつはEAがポジションの売買が約定した際にメールで通知するメール送信機能です。約定した際にメールを送るように設定するには、EAにメール送信機能が備わっている必要があります。メール送信機能がない場合は、インジケーターでメール送信してくれるものをEAのチャートに設定してください。MT4のメール設定には、Yahoo!メールのアカウントが必要です。ただしメール送信先はyahoo!メールアドレス以外でも設定できます。

▷yahoo!メールを設定する

  1. yahoo!メール画面右上の「設定・その他」を開く。
  2. 「メール設定」→「POP/IMAPアクセス」を選択し、「Yahoo!JAPAN公式サービス以外からのアクセスも有効にする」にチェックを入れる。

▷MT4でメール送信設定を行う

  1. MT4画面上部の「ツール」→「オプション」を選択。
  2. 「E-メール」タブを開く。
  3. 「有効にする」にチェックを入れ、以下を入力し、「OK」をクリック。
    SMTPサーバー:smtp.mail.yahoo.co.jp:587(コピペする)
    SMTPログインID:Yahoo!メールのログインID
    SMTPパスワード:Yahoo!メールのログインパスワード
    発信元:Yahoo!メールのアドレス
    送信先:約定時にメール受信したいアドレス

「テスト」をクリックすればテストメールが送信されるので、正しく設定できているか確認してみてください。yahoo!メールの設定の反映までに約1時間ほどかかります。テストメールが来ないというときは、時間を置いてから再度試してみてください。

メール送信機能を活用すれば、外出先でも携帯でMT4のEAの動きを把握することができます。いちいちパソコンを開いたり、VPS経由でMT4を開いたりしなくても、EAに動きがあったときだけリアルタイムで知ることができ非常に便利です。

全決済を行いたい場合

MT4のEAの全決済を行いたい場合

MT4のEAの全決済を行いたい場合はどのようにすればいいのでしょうか。残念ながらMT4のEAには、全てのポジションを全決済する機能はありません。MT4の後継バージョンのMT5には、全決済機能が搭載されましたが、MT4で全決済を行うには追加でスクリプトのインストールが必要です。

例外として、人気海外FX業者のXMのスマホアプリ「XMTrading」であれば、両建て時に限り一括決済ができます。ただしこれはXMユーザーであり、両建て時に限りという制限があるため、条件が当てはまる方のみ利用してください。

インターネット上で無料の全決済スクリプトもしくはEAが配布されています。これらのスクリプトやEAをダウンロードし、MT4に設定するだけで保有しているポジションの全決済が可能です。トレードEAと同様、インターネットからファイルをダウンロードし、お使いのMT4に設置してください。

スキャルピング手法といった短期トレードのEAを行う方には全決済は必須です。スキャルピングは数秒から数分といった短い時間の間に利益を狙うため、操作に時間がかかるのは致命的ですので、全決済ができるように準備しておいてください。一秒の操作のズレで、大きな損失に繋がってしまいます。

中長期でのトレードを行っている場合は、基本的に全決済の必要はありませんが、一度利益を全確定させたい、ポートフォリオを組みなおしたい、相場が荒れそうなので一旦ポジションを全決済したいなど、全決済が必要になるタイミングが出てくることもあります。万が一のときに慌てないように、あらかじめ全決済ツールを準備しておくと安心です。全決済EAの中には利益が指定したラインを上回った時点で自動で全決済してくれるものもあります。全決済EAによってできる機能も異なるので、ご自身のニーズに合わせて全決済ツールを選んでください。

ブレイクアウトを狙うMT4のEAについて

ブレイクアウトを狙うMT4のEAについて

MT4(メタトレーダー4)のEA(エキスパート・アドバイザー)で、ブレイクアウトで利益を狙うタイプのEAについて解説します。FXにおいてブレイクアウトとは、チャートの高値または安値、サポートラインまたはレジスタンスライン、チャネルライン等のラインを超えたタイミングことを言います。チャートが瞬間的に一方向に動く場面を狙ってトレードするEAがブレイクアウトのEAです。

MT4のEAでFXトレードをおこなっていると、レンジ相場においてブレイクアウトが起こりトレンドが発生するという流れがよくあるため、ブレイクアウトはエントリー条件として使いやすく、大きな利益を狙うこともできます。ブレイクアウトのロジックを使ったMT4のEAではエントリーから決済までが短時間で済むこともメリットの一つであり、ストップロス(損切り注文)を浅めに設定できるのが魅力です。

ブレイクアウトEAのデメリットはスプレッドおよびスリッページの影響を受けやすい点です。スプレッドおよびスリッページは口座開設するFX業者によって様々ですので、ブレイクアウトEAを最大限に活用するにはFX業者選びが大変重要となります。また、ブレイクアウトはダマシが発生しやすいという点にも注意が必要です。ダマシを回避するには他のロジックと合わせてEAに組み込めば対策はできますが、利益が出にくくなることもあります。ブレイクアウトは発生しても必ず伸びるとは限らないので失敗する可能性があることも頭に入れておきましょう。

ブレイクアウトを狙うMT4のEAを探す際は、上記のようなデメリットに対応できるかを確認、検証してみるのがよいでしょう。MT4のEA選びではバックテストおよびフォワードテストをしっかりおこなって、実際に利益が狙えそうなのか、メリットやデメリットを把握することが大切です。

MT4のEAを複数起動するメリットと手順

MT4のEAを複数起動するメリットと手順

24時間自動でFXトレードできるMT4(メタトレーダー4)のEA(エキスパートアドバイザー)は、複数起動することでリスクを分散できるメリットがあります。一つのEAが苦手な相場で負けていても他のEAが得意な相場であれば損失を補うことができます。基本的には一つのMT4で一つのEAを起動するものですが、MT4のEAでのトレードに慣れてくると一つのパソコンで複数のEAを起動する人も多いです。

別々のFX業者の口座で1台のパソコンでMT4を起動する場合はそれぞれのMT4をインストールして一つのMT4につき一つのEAを起動すればよいのですが、同じFX業者で複数の口座を使う場合はもう少し複雑になります。通常、MT4では一つのMT4につき一つの口座しか対応しておらずログインできるのは一つのIDとなっています。

これを簡単に解決する方法として、MT4のフォルダをコピーする方法があります。例えば、Cドライブ直下に新しいフォルダを作成して、その中に既存のMT4がインストールされているフォルダを丸ごとコピーして貼り付けます(既存のMT4はProgram Files内に入っています)。新しいフォルダの名前は自分で分かるように「MT4業者名2」のようなフォルダ名が良いでしょう。追加したMT4はショートカットをデスクトップ上に作成しましょう。このショートカットをダブルクリックすれば、追加したMT4を起動することができます。

複数のMT4を起動する際にはパソコンのスペックに余裕があった方がよいです。ご自宅のパソコンを利用していてスペックに不安がある方はVPS(仮想専用サーバ)の契約を検討しましょう。比較的低価格で高スペックのパソコン環境が手に入り、電源が切れてしまうなどのトラブルも避けられるのでMT4利用にはVPS利用がお勧めです。

無料EAは本当に稼げるのか?

MT4のおすすめ無料EAは本当に稼げるのか?

MT4のEAは無料でも十分に稼げるという話をよく耳にしますが、本当に無料のEAで稼げるのでしょうか。おすすめと言われているEAでもきちんと稼げるものと稼げないものがあります。稼げない理由は以下の理由が考えられます。

▷アップデートがされていない
MT4のEAは一度開発すれば、一生使えるというものではありません。相場状況に合わせて適宜アップデートが必要です。長らくアップデートされた形跡のないEAは稼げない可能性が高いです。

▷EA自体が現在のトレンドに合っていない
上記の「アップデートがないEA」と理由はほとんど同じです。相場状況の変化によってはアップデートだけで対処できないときがあります。そのときは潔くそのEAのリリースや使用を止める必要がありますが、過去にリリースしたまま放置されている場合もあります。一度おすすめとされて人気を博したため、そのまま販売や配布を継続されていることもあるので、いつリリースされたのかもチェックしてください。

EAは相場のトレンドによって成績が大きく左右されます。2020年におすすめナンバーワンになっていたとしても、2022年でもおすすめできるEAだというわけではありません。EAを探す際は、どのEAがいいのかよりもどのEA配布サイトがいいのか、どのEA開発者がいいのかに着目したほうが、優秀なEAを見つけやすいでしょう。老舗の配布サイトや長く人気の高い開発者であれば、それだけ支持している人が多いということです。そういったサイトを覗いてみると優秀なEAに出会えるチャンスが高まります。

また、高価なEAを購入してしまっていた場合、EAを変えるのをためらってしまいますが、相場に合わないなと思ったらすぐに違うものに変えることができるのも、無料EAの利点です。無料EAをうまく活用すれば、無料のEAでも十分に稼ぐことが可能です。

最適化をおこなう方法や注意点

MT4でEAの最適化をおこなう方法や注意点

FX自動売買ができるMT4(メタトレーダー4)のEA(エキスパートアドバイザー)では、EAに設定されているパラメーターの値を最もパフォーマンスが良くなるように調整する最適化という作業があります。MT4のEAを最大限に活用するには、最適化により相場の動きに合った最適なパラメーターを設定することが効果的です。最適化には過剰最適化という注意点もあり、注意しておこなわないと大きく失敗することもありますので、以下に詳細を説明します。

MT4のEAでの自動売買では、ボラティリティーやトレンドが通貨ペアや時期によって大きく異なり、その大きな変動を考慮してもプラスになるよう設定を調整するのが最適化のポイントです。また、短期の移動平均線と長期の移動平均線がクロスしたところで売買するという手法のEAで、2つの移動平均線に与えられた2つの期間の値を変更して最もパフォーマンスの良くなる設定を探し出すのが最適化です。

MT4のEAのパラメーター最適化は、パソコン上でMT4を立ち上げ、以下の流れで実行できます。ストラテジーテスターの中の最適化のボックスのチェックマークを入れ、右部の「エキスパート設定」をクリック。「パラメーターの入力」タブの中で最適化するパラメーターにチェックを入れ、スタート、ステップ、ストップの値を入力します。例えばスタートが10、ステップが5、ストップが20の場合、そのパラメーターは10、15、20の変化し、それぞれの値におけるバックテストを実施して結果を比較します。「最適化」タブを選択し、制限の項目にチェックを入れ値を入力すると、この設定以下のパフォーマンスとなった場合にそのパラメーターの組み合わせのテストを終了させられ、最適化の速度が高まります。「テスト設定」タブでは、最適化パラメーターを「Balance、Profit Factor、Expected Payoff、Maximal Drawdown、Drawdown Percent、Custom」の中から選択します。遺伝的アルゴリズムを使う場合はここでチェックを入れ、最適化の速度を高めるのに役立ちます。これらの設定を終えたらストラテジーテスターのトップで右下の「スタート」をクリックすると最適化が始まります。

最適化のテストが終了した後は、「最適化結果」というタブをクリックすると結果を確認でき、右クリックして「レポートの保存」を選択するとHTML形式で保存することもできます。最適化の結果確認で注意する必要があるのは、最も良いパフォーマンスのパラメーターを選択することは必ずしも良いとは限らない点です。パラメーターの最適化には「過剰最適化(カーブフィッティング)」という問題が発生する可能性があります。過剰最適化されている状態とは、過去のある相場だけに合わせ込んだパラメーターで、未来の相場では同様には通用しない状態であり、実際フォワードテストをおこなうと結果が出ないということになります。重要なのは、結果を見た際、そのパラメーターの組み合わせがたまたま過去の相場に合っていただけなのか、パフォーマンスが良かった理由が説明できるかを見極めることです。背景を考え、パフォーマンスが良かった理由が説明できるようであれば未来の相場にも通用すると期待できます。一方、特に説明が見当たらない場合は過剰最適化である可能性が高いでしょう。

過剰最適化(カーブフィッティング)にならない状態にするのは、簡単なことではありません。販売されているEAは、EA開発者が長い時間をかけすでに最適化しているのが通常であると言えます。プロのEA開発者であれば、テクニカル指標を複数組み合わせ売買ロジックを作成し最適化したEAを販売していますので、それ以上に最適化を狙うとかえって過剰になってしまうというのは否定できません。とはいっても、自分で最適化することで安定度がかなり増すということもありますので、最適化の方法は覚えておいて損はないでしょう。