MT4で利用するEAは、FXの取引から感情を排除できるため、安定したリスクの少ない取引ができます。FX裁量トレードにおいて、多くの人が「感情が入ってしまい損を出してしまった」という経験をしていると言います。EAはプログラミングしたルールに従って、取引を繰り返してくれるので感情に左右されるリスクを排除できます。では、EAはリスクのない完全に安全な取引方法なのでしょうか?裁量トレード同様、もちろんEAにもリスクはあります。FXトレードにおいてリスク管理は非常に重要な要素になってきます。今回はいくつかのリスク管理のポイントを解説します。
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重要指数発表時はEAを停止する
アメリカの雇用統計発表やFOMC政策金利発表時の重要指数発表や各国の要人発言などが予定されているときは、相場が乱高下する可能性がありリスク回避のためにもEAを一時停止させるほうが安心です。指標発表時は、テクニカル分析の通りに相場が動かないことも多々あります。他にも自然災害・戦争などの発生時も相場がイレギュラーな動きをすることもあるので、相場が安定するまではEAを停止させておくのがよいでしょう。リスク回避のために、多少の損を覚悟のうえで保有しているポジションをすべて手動決済してしまうのもいいかもしれません。なお、EAを停止させる方法は以下の通りです。
・すべてのEAを止める
MT4上部の自動売買をクリックし、赤色の四角になっていることを確認する。
・個別のEAを止める
チャート上で右クリック
「エキスパートアドバイザ」→「設定」から「自動売買を許可する」のチェックを外す。
リスクの範囲を決めておく
どのようなEAを使うにあたっても少なからずリスクはあり、必ず利益を出し続けるというわけではありません。あらかじめ許容できるリスクの範囲や損失の範囲を決めてから、取引をするようにしてください。リスクをコントロールするには、有効証拠金がどれくらいなのか、証拠金維持率がどれくらいかを常に把握しながら取引を行わなければいけません。証拠金維持率が20%〜100%となると強制ロスカットの可能性もあるので、500%以上を維持するように努めましょう。どれくらいの損失が予想されるかは、バックテストの最大ドローダウンの値を参考にすることができます。最大ドローダウンは、最大の負け幅を意味しているので覚悟するべきリスクの金額が表されています。
安全な設定でEAを稼働する
多くのEAは、できる限り安定して利益を出せるよう検証を重ねた上で導き出したパラメーターの設定にされています。そのため取引回数が少なく感じたり、利益率を上げたいと感じることもあるかもしれません。MT4のパラメーター機能を利用すれば、取引回数や利益率の変更はできますが、変更することでEAのパフォーマンスが悪化してしまったり、損失のリスクが高まってしまったりすることもあります。ハイリスクハイリターンの設定は避けるようにしましょう。
複数のEAを運用する
各EAには得意な相場・苦手な相場があり、複数のEAを運用することでリスクを分散することができます。相場は日々動きを続けるので、以前は調子が良かったEAも時間がたつごとに調子が悪くなることもあります。そういった場合は、そのEAに固執せず別のEAに乗り換えるという判断をするのも大切です。1年前に最強と言われていたEAが、現在では全く結果が出ないということもありえます。
以上がMT4でEAを稼働させる上でのリスク管理の方法となります。EAはプログラミングされたルール通りにしか動きませんので、自分で状況を判断して取引をすることはありません。自動売買とはいえ、適宜チャートや経済状況を確認しながらリスクを避けつつ、安全な取引を行ってください。